「これからが正念場よ」
チャンミンが疲れてるかもしれない、というトン友からの報告を受け、女Bはこの一言を力強くはなった。
「地方公演、まだ残ってる。……ただね、東方神起をアンドロイドとでも思っとるんかな」
女B、日本酒をたしなみながら言う。
「誰が?」
「ん~、みんな、かな。
……あの人ら、百戦錬磨やろうけど。東方神起がやってる事一回よく、考えてごらん」
ぐびッ
日本酒をそんな貫禄帯びて呑むなんて、、、なんて、なんて、良い呑みっぷり。
「なんでもこなせるとか勘違いしてる人いるけどさ、なんでもぶっこみゃええってもんやないの。
地方で美味しいモン食べて、って羨ましがる人いるけどさ」
少し言葉を切る女B.
「……
―今日おわった!
明日もある!
そして明後日もある!
…………そのモチベーション保つためってさ、ファンも支えてあげんと。彼らが苦しい姿、観たくない。観たくないんよウチは」
続けて、東方神起に対しての周りの期待値が高いと言う。このくらいやるだろう、などだ。
「謎の信頼感よ」
名言ひとつめ。
「彼らのモチベ支えるのは、気合だけじゃない、ファンなのよ。
私は全部分かってるみたいなナアナアな応援でテキトーな声の出し方さ、振舞ってる人おるけどさ。
それより大きな声で出せ!出してるそういう応援の人がよっぽど東方神起のタメんなっとるわい!(少し脚色。だってそう聞こえたんだもん。)
分かってる風?
その人だってよ?初めはそういう一生懸命大声出すような人らと同じように、一生懸命な応援だったんじゃないの?
それがだんだんファン歴が長くなるにつれて、もっともっと二人に求めてばかり。ちょっとベテランクサいよ。支えるんだよ!ウチらが!」
ひえ……
「そらさ、長い事応援してる人はいいんだけども。興奮は常に進化していなきゃ」
今日の名言ふたつめ。
「彼らが進化してるようにファンも進化しなきゃ」
「なーるほどねー。二人を支える側だからこそ、ね」
「そう!」
数日前に女Bが言ってた言葉が脳裏によみがえる。
要するに、二人が自分達を楽しませてくれるだろう、という上から目線でいくな、そんな気持ちで応援するな、という事かな。
強……
「もっとドーンと強い心もたんと。変な理屈いいからですからあっ!」
「Oh~」
「ただ応援する気持ちありゃいいじゃん。それをさ、なんだろねー、変なファンがいる」
再び何かが始まった。女Bの中に、ふつふつと溜まっていた燃える何かが、また、筆者に新しくインプットされてゆく予感。
「福井公演、彼らは一生懸命、地方を回ってるわけ。
じゃあどうするか―?
ファンが「ウアー!」てやってくれた方が、いくら二人が疲れてても、
『ダン!』
、て踏ん張れるじゃん。
最後まで東方神起がふんばれるように応援しなきゃ」
なるほろ。
「ファンは疲れてんな、て観てるだけじゃないよ、強いビギストとして、応援しなきゃ」
ビギスト、とは日本の東方神起ファンクラブの名前だそう。
かっこいいね。
「長く、強く、
『楽しませて』
じゃなくて!
強いファンとして!
……味方がおると思っただけでさ、心強いじゃん。
ファンをどういうイメージで見てるのか、二人は……」
つまり、「あぁ、応援してくれてるけど自分達がもっと楽しませなきゃ」という気持ちにさせるんじゃなく、「頼れる味方」という風に力強く応援しなければならない、構えなければならないということか。師匠。
「自分達にはビギストとカシオペアがおる、と!」
「カシオペアって何?」
「あ韓国版。☆が5つ。もともとの東方神起5人だったから」
なるほろ。
BGMにはホイットニーヒューストンの『I will always love you』が流れている。
女Bは私の質問で少し正気に戻ったというか、熱が少し冷めたというべきか。
いずれにせよ、少し落ち着いた。
うーん、深い。
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